新聞の記事より
ポーランドのノーベル賞詩人シンボルスカの詩の一節より
「終わりと始まり」
またやってきたからといって
春を恨んだりはしない
例年のように自分の義務を
果たしているからといって
春を責めたりはしない
わかっている
わたしがいくら悲しくても
そのせいで緑の萌えるのが止まったりはしないと・・・
これは夫の死を悼んだ詩であります。
自然は色をかえすのに人は戻らない。
命あふれる春にこそ、悲しみは募るのでしょう。
大切な人を亡くした深い悲嘆と、それを乗り越え
人は悲しみの荒野にも緑の芽が吹き、春を喜べる日がきっと来るのです。
人として、得難くして得たのこ命
そして、会いがたくして会えた大切な人と別れても
いつかまた会えることが出来る*具会一処の浄土を目指し
この詩のごとく、春を責めず、
巡り会える喜びを心にとめ、お念仏と共に歩んでいきたいものです。
*具会一処(くえいっしょ): 仏教用語で、無くなった後に尊敬する人・親しい人・愛する人などと
再び出会い、共に過ごす、という意味。浄土真宗では、亡くなればお浄土に還る(かえる)と言います。お浄土に帰り、素晴らしい人々と一処(ひとこころ)に会うことが出来るという教えがあります。